イコジン日記

多賀淳一が、食べる日常、出会う日常をのんびりと綴っていきます~

地球人として(ニューオリンズ編⑧)

色々あった事は、この後も出来たら書いて

みたいので、もし読んで下さっていれば

また書いてみたい。

 

いよいよに、最後の授業を迎えた。

ここに残る者の方が多くて、ほぼ多賀の

送別的な要素が大きかった。

 

ひとみさんが声をあげた。

「今日で多賀さんとは皆さんお別れです。

多賀さんは皆さんと、日本人であるにも

関わらず他の日本人と違って、

こんなにも打ち解けてこんなにも楽し

そうに見えています」

 

「私は、こんな日本人は見た事が

ありません」

「だけど、多賀さんは日本に帰って、

日本の会社に就職します。

そして多賀さんは、そこではとても

苦労するのが決まっています」

何で?とクラスメイトが聞いた。

 

「日本には出る杭は打たれるという

言葉があります。多賀さんは出る杭

だから打たれるのです」

 

細かいやり取りの後、日本での出る杭

の意味、海外では出る杭は育てるのに

・・と言ってくれた。

そして、女子たちが何回かのやり取り

のあと、皆泣き出した。よく泣いてくれた。

「タガサン!」日本に帰っちゃだめだ!

と皆が合唱してくれた。

皆で泣きまくった。

 

最後に皆でハグしまくった

女性とのハグだけは、最後まで及び腰だ

った。だけどこの習慣はとても好きに

なった。シェイクハンドとハグは真似

しても良い文化の一つだと思った。

 

ひとみさんから、貴方は他の人の

3年分以上かかっても出来ない成果を

たった3ヶ月で成し遂げたのよと

言われた。嬉しかった。本当に

嬉しかった。

 

最後の夜、ドミトリーの部屋に

ギリアーミが訪れた。

部屋に入る前から泣いていた。

 

そして、本当は親しくなった女子に

あげるつもりだったと、綺麗な石を

くれた。

 

そしてハグし合いながら大きな声で、

お前が女だったらどんなにか良かった

のに~と訳の分からない事を言われた。

だけど多賀も同じくだと答えていた。

 

同郷のジュリオから、お前たちは

ベストフレンドだ!と言われた。

 

ヴィットーリアにはちゃんと別れの

挨拶が出来なかった。

人生とは悔いと後悔の旅なのだな、

と若いなりに納得しながら帰途についた。

 

ずっとギリアーミと一緒だったな~

アナともお別れ

毎晩一緒に宿題したなぁ~

良い経験だった